| 経営者の悩み・トラブル110番No.92 ============================================================= 半年前に同業他社を退職した人を雇用したいのだが? ============================================================= ■質問内容 当社は、タクシーの車内広告を扱っています。 業界自体同業者は数少ないのですが、半年位前に別の同業他社を辞 めた者を雇用したいと思っています。 しかし、本人は退職後は同業他社へは入社できないのではないかと 心配しております。 退職後1年の間に入社すると罰則があるのでしょうか。 また、この「1年」の根拠は何でしょうか。 またその者は、前会社に7年間勤務していましたが、その間に2回、 経営者が変わっています。 1社目には就業規則があったかどうかわかりません。 2社目の就業規則は、他のグループ会社のものを提示され、これと同 じだから・・・との説明とのことです。 就業規則というものは、ただその会社に存在するというだけで効力を 発揮し、社員が確認したという形がなくても良いのでしょうか。 例えぱ勤務中には就業規則が存在していなくて、退職後に作成された 場合には効力が及ぶことはあるのでしょうか。 ■回答 同業他社ヘの就職や同業での独立を禁止しようとして、就業規則等へ その内容を記載する場合があります。 しかしその効力は、就業規則ヘ記載しただけでは発生いたしません。 なぜならば「職業選択の自由」や「独占の禁止」に対する不当な干渉 になるからです。 しかし、次のような場合には「職業選択の自由」や「独占の禁止」と 調和する限りにおいて有効となります。 1.退職する者が経営上の高度な秘密の中枢に携わる者であった。 2.その秘密が保護に値する適法なものであった。 3.特約(下記a〜d)としての合意がある。 a.制限期間を限定している。 b.対象地域について定めている。 c.対象職種や業務を限定している。 (全営業種目というような包括的なものは原則認められない) d.研究手当・開発手当・役職手当等のかかる制限の何らかの代償が 支給されている。 ご相談を頂いている方が上記のような特約に関して前の会社で合意を していない限り、または前の会社で上記1〜3に該当ない限り貴社ヘ就 職できない制限はありません。 就業規則は何らかの方法で労働者に周知されたときに効力が生じます。 この方法には、労働基準法第1O6条に記載(常時各事業場の見やすい場 所に掲示し、または備え付ける)されている方法だけではなく、実質 的に周知された方法も含みます。 例えば、採用の際に営業所長等から就業規則や細則記載について十分 な説明を受けていたことが明確な場合等です。 従って、社員が就業規則を確認したという形がなくてもその就業規則 の内容について、十分な説明等を受け、社員が実質的にその就業規則 を周知している状態であれば、その就業規則は有効です。 しかし、就業規則を周知させていることが実質的に行われていないの であれば、その就業規則は効力を有しません。 就業規則の遡及適用については、社員に不利益となる場合は社員の同 意がないと無効です。 退職後に作成された就業規則の効力は、社員の不利益となり、社員の 同意がない限り無効です。 ============================================================= ■編集後記 今年のインフルエンザは、A型とB型の両方が流行っている、とのこと。 寒い冬になってきましたので、ご用心ください。 ============================================================= 「経営者の悩み・トラブル110番」 発行責任者:(有)エンジョイワーク http://www.enjoyworkjapan.com 問合せ先: info@enjoyworkjapan.com ============================================================= 【メールマガジン配信中止手続き】 恐れ入りますが、上記の問合せ先に「メールマガジン配信中止」と 明記し電子メールください。 ============================================================= |