| 経営者の悩み・トラブル110番No.74 ============================================================= 突然の振込先変更への対応 ============================================================= ■質問内容 仕入先より、振込先変更の依頼が有ります。 Aという仕入先が経営に行き詰まり、AはBという会社より仕入れてい たので、債権の一部をBに譲渡するということになり、「仕入代金を Bに支払ってくれ」といってきました。 そこでB社に振り込みましたが、Aは会社更生法の適用になり、管財人 より、「B社に振り込んだ分は、否認される」と連絡がありました。 その管財人に説明をして、とりあえずは「Bヘ請求の手続きをとりま す」といってくれたので大丈夫かと思いますが、このように『突然の 振込先変更』というのは、気をつけなけれぱならないのでしょうか? ■回答 「突然の振込先変更」には気を付けるべきです。 債務者(相談者)としては、債権者の指定する口座に振り込んだ以上、 債権者に支払ったことになります。 管財人は「B社に振り込んだ分は、否認される」と言っているようで すが、債権者の指示に基づき、その指示する口座に振り込んだぼです から、否認によって二重払いを強いられることはありません。 管財人がB社に対して返還請求すべきであることは当然です。 本件のように債権者が危機状況にあるような場合、振込先の変更等を 依頼される場合が多々あります。 本来は、トラブルに巻き込まれない為に、「第三者名義の口座への振 込依頼には応じない」という対応がのぞましいのです。 しかし、債務者としては債権者に対して債務を支払う義務があり、支 払をしなければ遅滞の責を負う訳ですから、債権者が振込先を変更す ると言う以上はそれに従わざるを得ません。 ただこの場合でも、「債権者が振込先を指定し、それに従って弁済し たということ」をきっちりと証明できるようにしておかないと、後日 債権者が倒産したような場合に債権者の管財人等からΓ債務の弁済が なされていない」と主張される危険があります。 従って、振込先の変更は口頭だけではなく文書によって債権者から明 に指定させるべきであり、最低限、債権者作成文書による変更依頼で ない場合には応じないという対応をしてください。 次に、支払先の変更に関連して債権譲渡についても触れておきます。 「債権の譲渡を受けたと称する者」から支払の請求を受ける場合があ ります。 このような場合は、まず、元の債権者から内容証明郵便による譲渡通 知が来ているかどうかを確認します。 そして、譲渡通知が来ていない場合には自称譲受人からの請求は拒絶 できますし、拒絶すべきです。 譲渡通知が来ている場合でも、その通知書に押印されている印鑑が債 権者のものかどうかが確認できないような場合には本当に債権者が作 成した通知書かどうかが分かりません。 このような場合もやはり自称譲受人からの支払請求に安易に応じるこ とは避けるべきです。通知が来ていない場合や通知書が真性なものか どうかが不明の場合は、「債権者不確知」という理由で法務局に弁済 供託することができますから、原則的な対応としては供託によるべき です。 つまり、債権者に確認するなどして通知書が真性であると確認された 場合にのみ譲受人に支払うようにすべきです。 ============================================================= ■編集後記 考えれば当然の結末だったが、三菱東京・UFJ統合がスピードよ く進んでいる。三菱東京のUFJ出資は5000億円規模になり、信託銀 行も同時合併する。 大きな課題は、UFJの不良債権処理である。 ダイエー、双日など、どうなるか? ============================================================= 「経営者の悩み・トラブル110番」 発行責任者:(有)エンジョイワーク http://www.enjoyworkjapan.com 問合せ先: info@enjoyworkjapan.com ============================================================= 【メールマガジン配信中止手続き】 恐れ入りますが、上記の問合せ先に「メールマガジン配信中止」と 明記し電子メールください。 ============================================================= |