| 経営者の悩み・トラブル110番No.58 ============================================================= 料金の支払がないので、商品を取り戻したい ============================================================= ■質問内容 8月にA社とB社が不渡りを出していました。 A社とB社は社長が同一人物です。 翌年2月、A社ヘ当社が商品を納品したのですが、その後支払が無い ので確認したところ、今は全く支払える状況ではないとの事でした。 ただ、B社には船が4隻あり当社が収めた商品はA社を経由してB社の 船についています。 回収手段はありますか? また、当社の納めた機器を先方の同意があれば外しても構いませんか? ■回答 1.不渡り発生後に何らの担保をも取らずに商品を納品したという事 情が理解できませんが、相手方の同意があれば引き渡した商品(機器 )を取り外すことはできます。 なお、不渡り発生の事実を秘匿し、支払能力がないにも関わらずこ れがあるように仮装して納品させたということであれぱ詐欺罪に該 当します。 2.A社に支払能力が全くないのであれば債権の回収は事実上困難と思 われます。 A社に何らかの資産があるのであればまず仮差押による債権保全策を 考慮すべきでしょう。 債権の回収が困難と見込まれる場合には、代金の支払よりも引き渡 した商品の返還を目的として行動するべきです。 3.A社の債務不履行(代金未払)を理由として売買契約を解除し、まず、 引き渡した商品の任意返還を要求します。 任意の返還が受けられない場合には法的手続によって強制的に返還 させる必要があります。 A社との問の売買契約を内容証明郵便を発送して解除します。 契約を解除すると解除の原状回復効果によって原則として商品の所 有権は売り主に復帰します。 但し、契約の解除は第三者の権利を害することはできないことにな っており(民法545条1項但書)、この第三者は対抗要件(引渡に関して )を要するが、善意・悪意は問わないとされています。 本件の場合、前記545条1項但書の規定により、A社から引渡しを受け たB社は第三者ということになり、相談者は契約解除の効果をB社に 対して主張することはできません。 ただ、本件の場合、B社の代表者はA社の代表者と同一という特殊性が あり、545条1項但書の主張ができないと考えることができます。 相談者としてはB社の下にある商品について処分禁止の仮処分を申し 立て、現状を保全した上でB社を相手取って所有権に基づき商品の返 還を求めるべきでしょう。 いずれにせよ専門家の関与が必要と思われますので早急に弁護士に 委任して事をすすめるべきです。 ============================================================= ■編集後記 このところ再建策で世間を騒がせているカネボウの株を持っており、 臨時株主総会召集の通知がきた。 産業再生機構の支援にともない、融資をえるための諸決議事項につき、 説明が記載されているが、この内容がひどい。 決議事項の背景、経緯、理由が形式で書かれているだけであり、これ では、内容がよくわからず、良し悪しを判断できない。 例えば、新聞・ニュースなどで花王との交渉決裂は誰でも知っている。 しかし、この説明書には、花王の文字は一つもでてこない。 株主に会社を理解していただこう、という姿勢が欠如しているのはあ きれるばかりだ。 ============================================================= 「経営者の悩み・トラブル110番」 発行責任者:(有)エンジョイワーク http://www.enjoyworkjapan.com 問合せ先: info@enjoyworkjapan.com ============================================================= 【メールマガジン配信中止手続き】 恐れ入りますが、上記の問合せ先に「メールマガジン配信中止」と 明記し電子メールください。 ============================================================= |