経営者の悩み・トラブル110番No.44
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リストラを行うまでの手順と注意点は?
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■質問内容

現在の景気から、当社でもリストラを考えています。
そこで、リストラの手順・注意点を教えて下さい。

■回答

リストラの最終手段は、整理解雇といわれる従業員の解雇です。
以下、整理解雇を中心に解説します。

1.整理解雇とは
不況時に対応して企業が業務を縮小する場合に行われる解雇(縮小解
雇)と、合理化により生じた人員の余剰を解消する為に行われる解雇
(合理化解雇)をいい、いずれも雇用調整の一手段です。
整理解雇は、我が国に定着している終身雇用制と雇用調整の必要性と
のバランス上、できる限り回避されるべきものとされ、裁判上も一応
の基準が設定されています。

2.人員削減の必要性
整理解雇を行う為には、そもそも人員を削減することの必要性が認め
られることが前提となります。
通常、人員削減は高度の経営判断として行われるものであり、裁判所
も企業の判断を一応は尊重するのが通常です。
しかし、整理解雇後に大幅な賃上げがなされたり、多数の新規採用が
行われたりすると、人員削減の必要性が否定されることになります。

3.整理解雇の手段としての必要性
次に整理解雇は最後の手段として、できる限り回避されなくてはなり
ません。
その為にまず、企業は解雇以外の合理化策を講じなくてはなりません。
合理化策としては、残業規制、中途採用の停止、配転・出向、新規採
用の手控え、臨時雇い・パートタイマーの雇い止め、一時休業、任意
退職の募集などがあげられます。
これを解雇回避努力義務といいます。
これら代替手段を講じずに行った整理解雇は、「解雇権の乱用」とし
て裁判上無効とされます。

4.対象者選定の妥当性
整理解雇がやむ無しと認められる場合にも、対象者の選定に当たって
は客観的で合理的な基準を設定し、これを公正に適用して実施するこ
とが必要です。
基準の設定が無い場合には解雇は無効とされます。合理的な基準とし
ては、例えぱ欠勤日数・遅刻回数・規律違反歴などの勤務成績や勤続
年数などの企業貢献度、さらには一定年齢以下の若年者、解雇による
経済的打撃の大小などがあります。

5.手続きの妥当性
労働協約上、協議義務条項がある場合には、当然労使間において整理
解雇の実施及びその基準等について協議を経る必要があります。
協議を経ずに行われた整理解雇は協約違反として無効とされます。
また近時の裁判例は、、協約が無い場合にも、使用者は労働組合又は労
働者に対し整理解雇の必要性とその時期・規模・方法につき納得を得
る為に説明を行い、さらにはそれらの者と誠意を持って協議すべき信
義則上の義務を負うとされています。

6.まとめ
リストラの手順としては、以下のようにまとめられるでしょう。
まず解雇でなく、任意退職を募集すること。
もちろん任意退職を促す為に働きかけることはできますが、これが
度を越すと実質的に解雇とみなされることもありうるので注意が必
要です。
次に任意退職では予定する人員削減に達しない場合に初めて整理解
雇を検討することになります。
ここで人員削減以外の合理化策を検討する必要がある事はいうまで
もありません。
整理解雇やむなしということになれぱ、この点につき労働者側の納
得を得る様努力することが必要です。
ただし、最終的に納得が得られな<ても、解雇の必要性が認められれ
ぱよいので、これはあくまで手続きとしての適法性を維持する為の努
力義務です。

最後に整理解雇実施に当たっては、対象者選定について明確な基準
を設定し、それを公正に適用することです。
以上の手順を踏んで初めて整理解雇は有効となります。
なお、一定数以上の整理解雇は雇用対策法21条によつて職業安定所
への届け出義務がありますので注意して下さい。

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■編集後記

新宿界隈を散策中、御苑近くにある東京みちの博物館(知っている人
は、ほとんどいない?)に、ブラッと立ち寄った。

たまたま「未来の道にあった靴」というテーマで展示会をしていた。
国土交通省が文化服装学院シューズデザイン課(このような学科が
あるとは知らなかった)に働きかけ、未来の道路に人間が履く靴は
一体どんなものだろう?というテーマで学生がデザイン・制作した
靴を各種展示している。

制作コンセプトは、エコロジー、素足的、ファッショナブル、温故
知新、セキュリテイなど多種多様。
言葉で説明は大変なので、現物を見てもらうしかないが、楽しい展
示会であった。

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発行責任者:(有)エンジョイワーク
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